ASUS(ROG)から業界初となるHDMI2.1取得の43型の4Kかつ120Hzゲーミングモニターが発表された。製品テストに合格したばかりで型番は未定。今回はHDMI 2.1新機能の中でもFPSゲームに有効をいくつか紹介していく。

本製品は画面サイズが43インチと大きく、人によってはもう少し小さいサイズが欲しいと考えるだろう。まだ発表されていないが30型程度の製品も開発中とのことなので気長に待ってもいいだろう。
4K/120Hzという高解像度且つ高リフレッシュレート
HDMI 2.1の一番の恩恵は、高解像度かつ高リフレッシュレートの映像を伝送できること。HDMI 2.0の帯域が最大18Gbpsだが、2.1では48Gbpsに拡張され、4K/120Hzが可能となっている。
PS5はもちろんのことVRやARも楽しめる。私はVRゲームが好きだが「VR酔い」で諦めることが多く、リフレッシュレートが高くなればそれらも解消できると考える。
ちなみにHDMI 2.1では、8K/60Hzだけでなく10Kも可能であり、ゲーム開発側の負荷が増えそうである( ノД`)
FPSやTPSに有効な機能が満載
120Hzという高リフレッシュレートにより、エイムの精度向上など多くの恩恵が見込める。本モニターに搭載されるであろう有効な機能を紹介する。
- 可変リフレッシュレート
- クイックフレームトランスポート
- 自動レイテンシーモード
■可変リフレッシュレート(VRR)
VRRは、より滑らかで、より解像度の高いゲーム体験を可能にする機能。最大リフレッシュレートは本製品の場合120Hzと決まっているが、フレームごとにソースとディスプレイを同期させ、スタッタリング現象※1やテアリング現象※2を解消してくれる。
※1:例えばフレッシュレートが60→30に変化したときに画像が一瞬カクつく現象
※2:モニターのリフレッシュレート以上のデータをGPUが送り込んでしまうと画面内にズレが生じる現象
■クイックフレームトランスポート(QFT)
QFTは、ゲームやVRコンテンツのラグを解消してくれる機能。具体的には映像ソース機器から動画を送り出す時間を短縮すること。これによりラグが減少し、応答性の改善や音ズレの防止にもつながる。
■自動レイテンシーモード(ALLM)
ALLMは、コンテンツの種類によって自動的にレイテンシー※設定が行われる機能。例えばゲームのムービーシーンでは解像度を重視し、FPSの撃ち合いなどではレイテンシーを優先する機能。
※レイテンシー:データ処理に伴う「遅延」「ラグ」のこと
HDMI 2.1の新機能
- 4K,8K,10Kと解像度が向上
- 120Hz以上のリフレッシュレート
- 可変リフレッシュレート
- 自動低レイテンシーモード(ALLM)
- クイックフレームトランスポート(QFT)
- ダイナミックHDRの品質向上(HDR10+)
- クイックメディア切替(QMS)
- eARC
やはりVR(仮想現実)、AR(拡張現実)だけでなく、ドローンカメラなどが普及するための規格と言っていいかもしれない。だが、ゲームにも恩恵はもちろんある。あとはモニター開発メーカーがどのような付加価値を提供するかが重要となる。
※HDMI2.1であれば上記全て満たすことができるが、ASUSの本モニターに全ての機能が含まれるかはわからない。また、4K/120Hz以上を出力することはないのでご注意を。